
[第9回] あずみの思い出を気ままに振り返っています。
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『あずみ』の死生観と思想3

死を怖がらないほどに鍛え上げられた子どもたちだが、使命をこなしていく行く過程で、死生観に揺らぎが出てしまうこともある。


あまぎは甲賀忍者に傷を負わされ、その刃の毒が回ってしまう。傷のある腕を切り落としたものの、間に合わずに生死をさまよう。
その時に、ここで死んで仲間のところに行くよりも、これからも生きていたいと願う。
同じように死を前にしたながらとは反対の願望だ。同じような教育を受けたのにどうしてこんなに違うのだろうか。

理由の一つは、ながらの傷ははっきりとした致命傷で、もはや死は免れない状況だったことに対して、あまぎはまだ毒の回りによっては可能性があった。なので生に対する願望が強く残っていたこと。
もう一つは、おそらくこっちが原因だと思うけど、あずみに対するほのかな好意によるものだろう。
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ライバル的なひゅうがに見つかりたくなくて傷は隠していたのだが、気遣いのできるあずみには見つかっていた。そして、二人だけのときに、こんなふうに介抱されて、今まで持っていた漠然としたあずみへの好意をはっきりと認識したのだと思う。こういうのは気がついてしまうと、一気に落ちるようなところもある。
だからこそ、たとえ腕を失っったとしても、あずみらとともに生きていたいと願ったのだろう。
やはり死を恐れずという感覚を持ち続けることは、月斎の教育をもってしても難しいのだ。
……つづく
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『あずみ』
- 著者: 小山ゆう
- 出版社: 小学館
- 連載誌/レーベル: ビッグコミックスペリオール / ビッグコミックス
- 連載期間: 1994年 – 2008年
- 全巻数: 全48巻(文庫版は全24巻)
- ジャンル: アクション漫画・時代漫画
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