もう一度『あずみ』を読む[9]【死生観と思想3】―時代物アクション漫画の最高傑作―

[第9回] あずみの思い出を気ままに振り返っています。

最新の更新はこちら


『あずみ』の死生観と思想3

死を怖がらないほどに鍛え上げられた子どもたちだが、使命をこなしていく行く過程で、死生観に揺らぎが出てしまうこともある。

あまぎは甲賀忍者に傷を負わされ、その刃の毒が回ってしまう。傷のある腕を切り落としたものの、間に合わずに生死をさまよう。

その時に、ここで死んで仲間のところに行くよりも、これからも生きていたいと願う。

同じように死を前にしたながらとは反対の願望だ。同じような教育を受けたのにどうしてこんなに違うのだろうか。

理由の一つは、ながらの傷ははっきりとした致命傷で、もはや死は免れない状況だったことに対して、あまぎはまだ毒の回りによっては可能性があった。なので生に対する願望が強く残っていたこと。

もう一つは、おそらくこっちが原因だと思うけど、あずみに対するほのかな好意によるものだろう。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

あずみ(1)【電子書籍】[ 小山ゆう ]
価格:759円 (2024/12/15時点)


試し読みあり!

ライバル的なひゅうがに見つかりたくなくて傷は隠していたのだが、気遣いのできるあずみには見つかっていた。そして、二人だけのときに、こんなふうに介抱されて、今まで持っていた漠然としたあずみへの好意をはっきりと認識したのだと思う。こういうのは気がついてしまうと、一気に落ちるようなところもある。

だからこそ、たとえ腕を失っったとしても、あずみらとともに生きていたいと願ったのだろう。

やはり死を恐れずという感覚を持ち続けることは、月斎の教育をもってしても難しいのだ。

……つづく

「あずみ」更新一覧へ


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

あずみ(1)【電子書籍】[ 小山ゆう ]
価格:759円 (2024/12/15時点)


試し読みあり!

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【中古】あずみ <全48巻セット> / 小山ゆう(コミックセット)
価格:10,923円(税込、送料無料) (2024/12/1時点)


『あずみ』

  • 著者: 小山ゆう
  • 出版社: 小学館
  • 連載誌/レーベル: ビッグコミックスペリオール / ビッグコミックス
  • 連載期間: 1994年 – 2008年
  • 全巻数: 全48巻(文庫版は全24巻)
  • ジャンル: アクション漫画・時代漫画

もう一度「あずみ」を読む 更新履歴


小山ゆう 作品リスト









[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

雄飛(1)【電子書籍】[ 小山ゆう ]
価格:693円 (2024/12/1時点)




1 thought on “もう一度『あずみ』を読む[9]【死生観と思想3】―時代物アクション漫画の最高傑作―

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です