
[第7回] あずみの思い出を気ままに振り返っています。
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VSあずみ
前回に引き続き、各キャラクターのあずみとの対戦を振り返って強さを考察していきたい。
猪蔵VS飛猿

VSあずみの前に飛猿VS猪蔵のワンシーンを。
飛猿が上役の勘兵衛に気を取られていたとはいえ、隙をついて一本取った形で猪蔵の勝ち。不意打ちでもあるので実際の飛猿との力関係は計りにくい。が、飛猿の態度からみて、同レベルかやや上の実力がありそうだ。
この時代特有のこれ見よがしなアピールで仕事をとる。その気なら飛猿もろとも、勘兵衛まで暗殺可能な状況だったので、凄味はある。
ただ、ここまで露骨なアピールはどうなんだろうか。勘兵衛と飛猿の関係性、ともに忠義を重んじるような強固な関係、を見ても、あまりこういうタイプは好きではなさそうだと思った。
しかし、あずみら刺客をとらえるのに人手は何人でも必要だったこともあり、任務をもらい受ける。

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猪蔵VSあずみ

飛猿と同門の甲賀忍者。戦闘の実力は飛猿以上とみられ不意を突いてあずみを押さえつける。
が、裸にすれば逃げられないという思い込みが誤算となり、片目をやられたうえでの肉弾戦となる。片目はハンデとしても、あずみも丸腰なので、どちらが有利不利ともわからない。

ここでも肉弾戦では、比較的弱さを見せるあずみ。パンチと蹴りはすべて食らってしまう。ただ、その前の刃物の攻撃はしっかりかわしているので、刃物に対する集中力が一段と強いということだろう。
ただ、肉弾戦に弱いと思ったが、組合の末、猪蔵をスープレックス気味に船の外へ投げ飛ばし、落下しながら首の骨を折るという派手な技でKO。この辺は往年のキン肉マン的な要素があって、あずみの中では異色の決まり手だ。


猪蔵がやられても、その後の飛猿に何の感慨もないようなので、同門というだけで、本当に仲は良くないのだろう。おそらく勘兵衛にも好かれてはいなかっただろう。体のいいあずみへの当て馬として終わってしまった。
ただ、裸のあずみと戦うということで、サービスショットを演出したことが彼の功績だろうか。上から舐めるように見ているのが生々しくて良い。

……つづく
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『あずみ』
- 著者: 小山ゆう
- 出版社: 小学館
- 連載誌/レーベル: ビッグコミックスペリオール / ビッグコミックス
- 連載期間: 1994年 – 2008年
- 全巻数: 全48巻(文庫版は全24巻)
- ジャンル: アクション漫画・時代漫画
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